Morph bias in inflorescences and individual plants reduces opportunities for geitonogamy in a monomorphic enantiostylous species

この研究は、ヒマラヤ固有種である Didymocarpus podocarpus において、個体や花序内で左右の型(モルフ)の比率が偏っていることが、花粉媒介者による異型間への花粉移動を促進し、結果として同型間での自家受粉(地遊受粉)の機会を減少させて受粉成功率を高める戦略であることを示しています。

Rhuthuparna, S. B., Gowda, V.2026-04-07🌿 ecology

An agent-based approach for designing effective protection

ニュージーランドのイルカ個体群の保全策を評価したエージェントベースモデルの研究により、現状の保護策では目標達成が困難であることが示された一方、水深 100m 以浅でのギルネットおよびトロール漁業の禁止が、大半の個体群にとって効果的な解決策となり得ることが明らかになった。

Slooten, E., Myers, L. S., Nabe-Nielsen, J.2026-04-07🌿 ecology

Invasion pathway predicts the axis of ecological niche reorganisation in freshwater crayfish

この論文は、外来淡水ザリガニの侵入経路(大陸間か大陸内か)によって、在来域と侵入域を区別する環境軸の再編成の方向性が系統的に異なり、大陸間侵入では気候的要因が、大陸内侵入では地形や河川網の位置が主要な役割を果たすことを明らかにした。

Miok, K., Petko, O. N., Robnik-Sikonja, M. + 1 more2026-04-07🌿 ecology

Estimation of adult census size from close-kin dyads in the malaria mosquito Anopheles gambiae

この論文は、マラリア媒介蚊である Anopheles gambiae の自然個体群において、親族関係の確率論的推定と生活史(特に産卵群の失敗)を考慮した近縁親族標識再捕獲法(CKMR)を適用することで、成蚊の個体数推定が可能であることを実証したものである。

Lerch, A., Small, S. T., Hui, T.-Y. J. + 8 more2026-04-04🌿 ecology

Spatiotemporal patterns of breeding challenge the successive broods model in a migratory butterfly

本研究は、西側北米のオオカバマダラの春の繁殖回帰パターンを多地域で調査した結果、従来の「 successive broods(次世代の連続)」モデルではなく、越冬地から北東へ徐々に広がる「拡散的拡大」モデルが支持され、東部個体群とは異なる空間戦略を採用していることを明らかにしました。

Diethelm, A. C., Schultz, C. B., McKnight, S. R. + 4 more2026-04-04🌿 ecology

Soil nitrogen cycling rates are linked to microbial functional and taxonomic groups across the United States

米国全域の多様な生態系を対象とした研究により、土壌のアンモニア化と硝化という窒素循環プロセスが、それぞれ分解能を持つ微生物群や病原性真菌・好栄養性細菌など、異なる機能および分類群の微生物と関連していることが明らかになり、これらが大規模な微生物明示的モデル開発の基盤となると結論付けられました。

Vietorisz, C., Tatsumi, C., Werbin, Z. + 1 more2026-04-04🌿 ecology

Tradeoffs in planning marine protected areas for kelp forest resilience: protecting climate refugia is not always the best solution

カリフォルニアの昆布林の気候変動耐性を高める海洋保護区(MPA)の配置戦略は、保護区の新設か既存ネットワークの再編かによって最適解が異なり、単に気候の避難所を保護するだけでなく、捕食者・被食者の栄養段階、空間的連結性、回復までの時間的ダイナミクスを統合的に考慮することが不可欠であると示されています。

Hopf, J. K., Giraldo-Ospina, A., Caselle, J. + 4 more2026-04-04🌿 ecology

Sharing the trail: recreation effects on bear behaviour in a Canadian Rocky Mountain Park

この論文は、カナダのロッキー山脈国立公園におけるハイキングというレクリエーション活動が、シロクマとグリズリーに「恐怖」または「誘引」の反応を引き起こすのではなく、人間との直接的な遭遇を避けるために「時間的分割」を行うという予測可能な適応戦略を示していることを明らかにし、管理されたレクリエーションと十分な空間があれば、人間とクマの共存が可能であることを示しています。

Dimitriou, A., Gaynor, K. M., Benson-Amram, S. + 2 more2026-04-04🌿 ecology

Microbe-mediated plant acclimation to drought may be rare in agriculture

米国中西部の 21 のトウモロコシ農場で行われた研究により、農業土壌における微生物群集は乾燥ストレスへの植物の適応を促進するどころか、むしろ妨げる(あるいは悪化させる)ケースが頻繁に起こり、その発生を予測する要因も特定できなかったことが示されました。

Howard, M. M., Bolin, L. G., Bogar, G. D. + 4 more2026-04-04🌿 ecology

A faster incubation explains Usutu leading West Nile in temperate Europe

本論文は、英国の夏場の気温条件下でウスウイルス(USUV)の蚊媒介ウイルスの外部潜伏期間が西ナイルウイルス(WNV)より短いことを初めて定量化し、これが温帯ヨーロッパにおける USUV の先行拡大を説明するとともに、将来の気候変動下での WNV の脅威増大を示唆するものである。

Paton, R. S., Vollans, M., Glenn, L. + 5 more2026-04-04🌿 ecology

Synchrony Genetics: Linking Ecological Mechanisms to Genetic Structure A framework for genetic inference in ecologically coupled systems

この論文は、空間的な同期が生態学的結合の可視的現れに過ぎないと捉え、環境的要因、分散、種間相互作用という 3 つの結合メカニズムを遺伝的構造と直接結びつける新たな枠組み「Synchrony Genetics」を提案し、平衡状態を仮定しない生態系における遺伝的データ解釈の基盤を再構築するものである。

Hagen, S. B.2026-04-04🌿 ecology

Differing effects of parasite-parasite interaction types on the spatial epidemiology of co-circulating parasites

この論文は、空間疫学モデルと実験(パラメーシウムと 2 種の細菌寄生生物を用いたもの)を組み合わせ、宿主感受性を変化させる宿主内相互作用が、寄生虫の蔓延速度や空間的分布に最も大きな影響を与え、特に侵入の順序による優先効果が顕著に現れることを示しています。

Zilio, G., Zabalegui Bayona, J., Rousseau, L. + 6 more2026-04-04🌿 ecology

Heatwave winners and losers: cryptic coral holobionts differ in thermal tolerance

オーストラリアのヘロン島礁域で発生した熱波において、サンゴの生存率には個体差や隠存種・共生藻の生物学的要因が大きく関与しており、特に局所的に多い種では歴史的に温暖で変動の激しい環境に生息する個体の方が白化しやすいという意外な結果が示されました。

Meziere, Z., Byrne, I., Popovic, I. + 6 more2026-04-04🌿 ecology

Mapping small-scale ephemeral surface water to inform transfrontier conservation planning in southern Africa

この論文は、南部アフリカの巨大な越境保護区(KAZA)において、Sentinel-2 衛星データを用いて小規模な一時的な表面水を高精度にマッピングする新たな枠組みを提案し、従来のデータよりも野生動物(特にアフリカゾウ)の移動パターンを正確に予測できることを実証したものである。

Swift, M. E., Songhurst, A., McCullogh, G. + 2 more2026-04-04🌿 ecology

Niche differentiation confers coexistence prior to the species boundary in an aquatic plant

水生植物の遺伝子系統を用いた競争実験により、種分化が完了する以前にニッチの分化が急速に蓄積し、二次的な接触における共存在を可能にすることが示され、これが種分化の時間的遅れや生物多様性の形成・維持に寄与していることが明らかにされました。

Usui, T., Sakarchi, J., Duchen, P. + 5 more2026-04-04🌿 ecology